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2017年3月20日月曜日

花は咲く――KAZEの道


さすがに余力がなく、昨日はブログUPしなかったのですが。

一昨日と昨日。
市民創作ミュージカル「KAZEの道」を上演したしました。

18日の「風の巻」
19日の「花の巻」

二日で結末が変わるミステリー・ミュージカル。
どちらも結果としては、大成功!でした。

キャストたちの熱のこもった芝居。
ここまで積み上げて来た数々の歌と踊り。
スペースアートさんの素晴らしい照明。

児島に大輪の花を咲かせることができました。

  (頂いた祝い花。ありがとうございます~)

土曜日。
「風の巻」の客席の入り具合は、会場の約6割ほどでした。
これはいつも、土日公演だと、日曜日のほうが多くなるのが通例なのです。
が、今回のミュージカルは二日で結末が変わるストーリー。
なら、その変わったほうのトドメのストーリーを観てみたいという心理も働いていたのかもしれません。
土曜日はやや少なめでしたが、冒頭からお客さんは世界に引き込まれたようです。

子供も多い客席なのに、ほぼ静か。
見入っているのです。

笑いの要素が多い「風の巻」。
実際、台本上意図しているところでは、ちゃんと笑いもつかめていましたし、緊迫感の増すストーリーを、キャストが丁寧に積み上げていくことで、一幕の終わりではため息が漏れるほど。

怒涛の二幕。
謎が解き明かされ、ラストに向かっては涙が。
来てくださった知人友人の方々は、口々に
「面白かった!」
「泣けた。涙とまらんかった」
「すごい」
「現代と平和への祈りのメッセージを感じる」
と。


日曜日。
「花の巻」は客席が埋まるのも早く、見た目はほぼ満席。
びっしりと人が集まり、熱気に包まれるような感覚でした。もちろんこれは人が大勢だからなのですが、それだけではなく、すでに会場にはある種の「期待感」が満ちていました。
お客様の気持ちが、すでにこれから上演される舞台に集まっているのです。

これはおそらく、前日の舞台を見た方が多かったためではないかと思われます。
あれを見たお客様の、「今日は何を観せてくれるんだ」という意識が集まっているのを、痛いほど感じました。
上演前にはそんな空気が、すでにびりびりするようなものとなって漂っていました。

しかし、私は確信していました。
午前中のゲネプロに入る前、キャストの方々にも「いつも通りにやれば、必ず成功する」とお伝えしていました。

幕が上がると、会場は
しーん
となっていました。最初のほう、子供の泣き声がありましたが、それが収まるともう無音のような状態。

シビアなオープニングストーリーと華やかな歌と踊り。
その後の笑い。
事件発生後の緊迫感。

ステージのキャストたちは、ものの見事に客席の心をわしづかみにしていました。

そして、前日とは根本的に異なる結末へ。
前日と同様なご感想と共に
「衝撃を受けた」
というお言葉もありました。それほど、意外な人物が事件の中心にいたのです。
しかし、だからこそ強いメッセージとなるのです。

前日も来てくれていたのですが(その時は見つけられなかった)、私が非常勤で行っている大学の生徒さんたちも。
彼女らも「犯人わからなかった」と。

しかし、ストーリーは完全に理解していて、納得している。

うーん、あれだけ明瞭な伏線を貼っているし、怪しい動きをさせているのに、見逃すかぁ……

ま、普通の感覚ではできない推理だからでしょうね。

上演終了後も、なかなかお客様はロビーから去らない。
関わりのあるキャストや、演出や音楽や、また私もそうですが、話をする。
その光景を見て、「難しいことだったけれど、やはりやってよかった」と思えました。


この成功は、ひとりひとり、一つ一つの力がすべてに結集したからこそ。
演出も
素晴らしい音楽の数々も
踊りも
脇役から主役まで、自分の与えられたシーンを作り出していったキャストたちの努力
また複雑な物語に対応しきってくれた音響と照明
どれが欠けても成り立たない。

このすべてが集まる瞬間にこそ、舞台をやる最大の喜びがあるのでしょう。

すべてに感謝を。


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