もうすぐ春が本格的に、そして3月の春分がやってきます。
春分図の効力は、もうそろそろ強く出てきても不思議ではありませんので、このあたりで記事にしておこうと思います。
ところで一年前の、2018年の春分図で、2018年は「キロン・イヤー」だと申し上げました。
キロンは「人の心の傷と癒やし」「魂の学び」「高次への導き」などの役割を持ちます。
去年から今に至るまでの間に、いかにキロン的な出来事が多かったか。
あらゆるハラスメントの被害は、簡単に人の心に深い傷を残します。
そのような事案が多かった年でした。
そしてこの年回りに、自身の心の傷と向き合った人も大変多かったはず。
私の身辺でも、根深いトラウマや長年の問題と本気で向き合ったという方が目立ちました。
こうした心の傷を癒やし、理解し、人は高次へ魂を飛翔させます。
そんな一年を過ごされた方は幸いです。
その傾向は、2019年も色濃いと思います。
このキロンが春分点に近づき、接触し、離れていく、この数年間が、キロン・イヤーなのです。
ですから、昨年以前、2017年あたりからこの傾向は強まり、海外でもハラスメントへの抵抗、反旗といった出来事が多くなったのです。
ただ、キロンの心の傷は、かなり多くの場合、子供の頃の体験に根ざしています(もちろん成長してからのものもあるし、過去生からのものさえある)。
そして、昨年の春分図は、これと関連が深い別な要素ももっていました。
それは、子供とか弱者が被害を受けかねないもので、それは私が「ペルセポネーの略奪」の神話と関連付けて、このブログでも解説していたものです。
これは子の命を脅かしたり、母子や親子の関係を脅かすものでもあります。
このところの親が子を虐待するとかいうのも含まれますし、家族全体を脅かして結果的に子から親を奪うなどの事件も、このペルセポネーの略奪と深い関係があります。
そして、じつは、今年の春分図でも、昨年とまったく同じような傾向が色濃くあるのです。

画像はアマテルで作成→高機能 占星術ソフト・アマテル
この春分図は、月シングルトンです。
月が孤立した状態(ノードは判断に含みません)。
月は母性であり、また幼児でもあり、女性性でもあります。
この月が春分の瞬間の太陽とキロンに対して、オポジションになっています。
このようなコンディションだと、月が管理するものはかなりデリケートで、かつ強烈に表現されます。
キロンはまだ牡羊座1.73度で、春分点に強く接触しています。
傷もまた深く、さらに癒やしもまた深く。
目覚めも高く。
そんな年回りの中で、私がチャートに見るのは、これは男性性と女性性の強い葛藤であり否定であり対立であり……
けれど、認め合わなければ。
そんな傾向です。
ギリシャ神話には、男神が女神を傷つけたり、男女の神が争うものも多い。
ポセイドンがデーメーテルを襲ったり、アテナと戦ったり。
ハデスはペルセポネーを略奪し、ゼウスの色目に嫉妬したへーラーは、浮気相手に復讐する。
こんな神話たちが象徴する出来事が、よりいっそう象徴的に表現される年となるでしょう。
でも、男と女は対立や否定ばかりしていません。
日本の神話では、天の安川を挟んでアマテラスとスサノヲは対峙します。
天の川を挟んで輝く織り姫と牽牛のように。
男であるスサノヲが罪を受け入れ、地で勇気を示し、救済を行うことで、スサノヲはあらたな女性性、クシナダヒメと一体となります。
同じチャートでも、西洋神話圏と日本神話圏では、その受け止め方も表現も違う。
そのはずです。
だからこそ、この春分図では。
日本の男たちよ。
いや、血統がどうのこうのではなく、霊統としてのこの神話圏の男たちよ。
気概を示せ。
誇示とは違う、真の力を示せ。
器量を示せ。
何よりも勇気を持て。
それは己の弱さを認めることでもある。
深き罪を認めることでもある。
そんなことを強く感じる春分図です。
そして女性には。
レジスタンスも必要。
主張もなければ握りつぶされる。
けれど、この世には男と女しかいない。
どちらか片方を否定しては、いずれ自分に跳ね返る。
尊重できる相手の尊敬できるところを愛してほしい。
そのようなことを強く強く思います。
こんなことも、京都のセミナーでは語っていこうと思っています。
もちろん、セミナーでは具体的に解説して参りますが……
あれ?
もう少し予測的なことや傾向を書こうと思ったのですが……
ま、いいか。
今日はここまで。
明日、春分図の解読のパート2を書きます。
ぽちっとお願いいたします。(^人^)
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