このところ、〝家族〟の鑑定が多くあります。
個人だけではなく、家族全体の。
家族のチャートを一度に拝見すると、まっこと興味深いものがあります。
たとえば、親子でホロスコープの特徴が共通していることがとても多い。
お父さんにある太陽と火星のスクエアを忠実に子が持っているとか。
土星の強さを引き継いでいるとか。
こんなのは「当たり前」です。
3人程度のお子さんがいると、ある子は父親の特質、ある子は母親の特質を色濃く受け継いでいると判断できる場合もありますし、別なある子はどちらともあまり接点がない、というケースもあります。
そういう家族でも、たとえばある年あたりでどれもいずれも似たような傾向が出ていることがあります。
子どもが結婚するときには、親御さんのチャートにもそれなりのものが出ているのは普通です。
これもよくよく考えると、「当たり前」です。
ホロスコープはそれぞれの人が認識する世界なので、子どもが結婚する・兄弟が結婚するというのは、意識せざるを得ない大きな出来事で、親兄弟にはその出来事の表示が発生するのが普通です。
親密な家族ほど、これは明確になるでしょう。
一家の柱である父親が大病をするとか、大きな事故に遭って生死の境をさまよう、というような出来事があるとすれば、それは妻も子も認識するのが普通です。
それがチャートにまったく出ないはずがない、のです。
面白いのは、たとえば母親が蟹座の生まれで、子どもの月が蟹座か同じ水のエレメントにあるといったような事例です。
月は母親なので、子どもの母親がどんな女性か、という情報を含んでいます。
露骨に同じ星座ということもあります。
そして……
常々感じているのは、
子どものチャートには両親の関係性の〝結論〟が出る傾向がある
ということ。
太陽と月は、それぞれ父と母の象徴ですし、家庭の4ハウスの状態などには、両親や育つ家庭がどういうものかということが出ています。
複数の子どもがいたら、「濃淡」の差はあります。
でも、通じるものはあります。
たとえばDVをするような父親がいて、その家庭に育つ子には火星のマイナス面的なものが表現されています。
縛りのない、わりと自由でおおらかな空気感の中で育つ子には木星などが表現されていることが多い。
両親が離婚している場合。
やはり子の太陽や月、4ハウスの情報にはそれなりのハードな側面があります。
これらもまた、ホロスコープはまことに正直です。
ここでホロスコープを見る人は注意していただきたいのが。
たとえば4ハウスに土星があるから家庭が不幸、とか安直に思わないことです。それは家庭に老人(土星)=祖父母などがいたという表示かもしれないし、その子が家庭に対して重い責任(土星)を持つ立場ということかもしれません。
自分の子のチャートの状態から、いたずらに不安にならないように。(笑)
まだ出来事は起きていない段階では、未来は当人たちが選択し得る曖昧なものがあるはずです。
でも、逆に両親の離婚という結果がすでにある子のチャートには、それを表現するものがたいていはあるわけです。
それは、ほぼ「断定」に近い判断ができる場合もあれば、多少、曖昧な「疑い」のレベルの場合もありますが、離婚という結果が出ている場合、「疑い」程度のものが存在しているのが普通です。
「疑い」程度のものであれば、あるいは両親の気づきや努力次第では、変えられたかも知れないけれど、今回は結果的に離婚になってしまったんだな、という解釈です。
子のチャートに〝結果〟が出るとは言っても、やはりやや曖昧な領域であることは多い。
これは「時期」の問題もあります。
たとえば小中学校とかの子ども時代に両親のどちらかが亡くなる、などの出来事は相当にインパクトが大きい。
そうすると、子のチャートにはその暗示は出ています。
でも、親って順番から言えば、子よりも先に亡くなりますよね。
子が成人し、さらに自分の家庭を持ち、親は高齢になっていて亡くなった場合、その「親の死」は際立ったものでなくなってきます。
高齢での他界になればなるほど、「親の死」は刻まれたチャートではなくなっていきます。
これ。
当たり前の話なんです。
両親の離婚なども同様で、本当に小さい頃や多感な時期に離婚されると、その影響を諸に受けるのが子なので、それは出生図の中にも明確に出ます。
ところが、もう自立した人間になっている段階に来ていると、両親の離婚のインパクトもかなり減じられます。
中学生→「えー! お父さんとお母さん、別れちゃうの?! 僕はどうなるの?!」
もう自分も結婚した成人→「え? 親父とお袋、離婚するの? まあ、前からアレだったよね。好きにしたら」
というような「差」になり得るわけです。
というような「時間」というのか、「時差」というのか、そういうものまで子のチャートには出ているなあ、というのが、とても興味深い。
というのが本日のブログだったんですが。
いや、まことにマニアックな話で恐縮です。
あの、このような微妙な判断は、素人のかたにはとても無理です。
ですから、安直な判断はしないで下さいと申し上げております。
でも。
こういう観点では。
逆に言うと、子のチャートにある両親の情報が「真っ白」であれば、その家庭はまず大丈夫、という見方もできます。
それは判断しやすいと思いますよ。
T-clipの焼き菓子。
鑑定のお客様にいただきました。
「これ、おいしいなあ」と母。
そして、我が家で一番、この種の感覚に優れているのは奥さんですが、
「〇〇〇のよりもおいしい」と。
うん。確かに。
自分もそう思う。←多少、奥さんの暗示にかかっている。
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