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作家として
占星術研究家として
家族を持つ一人の男として

心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。


2017年3月10日金曜日

私たちはパラレル・ワールドを生きている


世の中、どこでどうつながっているかわからない。
人も時も。
共時性も。

ここでは仮にAさんと申し上げておきます。
Aさんは、私にとっては、古臭い言い方をすると「一宿一飯の恩義」がある人物でした。
当時、ホテルの自社バイトとして長く勤務していた私は、どうにもこうにも頭打ちみたいな状態でした。
その境遇から一度抜け出させてくれた人だったのです。

Aさんがいなければ、その後の良い状態にもなかなかたどり着けなかった。
最終的には、私は今の状態にはなっているとは思うのですが、そこへスムースに至るように手を差し伸べてくれた人だったのです。

それは半ばはAさんの気まぐれのようなものだったとしても、当時の私にとってはかなり大きな意味を持っていました。
Aさんがいなければ、私はいつまでもホテルのアルバイトの境遇に縛られていて、なかなかそれを変えることは難しかったと思われますし、現在の占星術研究家としての仕事に移行する際にも、簡単にはいなかったと思われるのです。

ただ、Aさんはとても危うい人でした。
詳細はここで語ることなどできないのですが、会社の経営も極端な独裁でしたし、それは「他人を信用できない」という心理から来ていました。
そんな人が、よく私をホテルから引っこ抜いて、一時の気の迷いかもしれないのですが、自分の後継者的な人材として育てようなどと考えてくれたものだと思います。

結局、ごく短期間で私は、Aさんの元を離れました。
会社の内部の不信、人間関係の実態、そして私を排除しようとする強い意志も感じ取ったこともありますが、一番大きな原因は、やはりAさんご自身にありました。
これはまずいな。
やはりこの人のもとで仕事をするのは難しいな。
ということを、はっきりと早期に見極めてしまった。

その当時、私がAさんのところへ行くことに懸念や批判の声がありました。
そして、逆に私がAさんのもとを離れることにも、疑問の声がありました。

前者は、どちらかというと信用のおけない人のもとへ転職するのはどうか、というご意見。
後者は、このままAさんのもとにいても、いずれAさんの会社は危機に陥るだろうという私の考えへの疑問。

これらは、どちらも客観的な立場でのご意見です。
前者は、いわゆる社会の良識ある人の目から見たら、Aさんがちょっといかがわしいいところもありましたし、信用され必要とされているホテルの仕事をやめてしまうのはいかがなものか、ということなのですが。
ろくな保証もなく、比較的安い賃金で使われ続け、その一方では社員と変わらぬ責任や社員以上の仕事量を押し付けてくるホテルにとどまっても得ることは少なく、Aさんのところへ行ったからと言って、実際、私が失うものなどなかったのです。

私自身、ホテルの仕事は楽しかった!
これは嘘偽りのない本音で、あの時の経験がいかに今の自分に役立っているか、計り知れぬものがあります。
社員として雇ってくれという要望を私が出したときに、契約でも社員として雇用してくれていれば、Aさんのところへ行く選択はなかったと思えます(しかし、これはなぜか却下されました。私の要望の後で、たくさんの契約社員を雇用しているのに)。

しかし、失うものがない身としては、Aさんの誘いを断る理由すらないのです。

そうしてAさんの懐に入り、私は実態を見てしまった。そして去る決意をしました。
Aさんのもとを離れる選択をしたとき、Aさんと縁故のあった人は、私の選択が誤っているように見えたかもしれません。
「いずれAさんはまずいことになる」と言ったときも、「それはどうかな~」という反応をされたこともあります。
が、おそらく7割8割の人が、実態を知れば私と同じ行動をとったと思えます。

家族のいた私には、Aさんと心中することはできないという、一種の直感のようなものが働きました。

そして昨年、そして最近、ある別な人Bさんの口づてに、Aさんの現状を知るに至りました。
Bさんと私はまったく別なところで知り合っていたのですが、たまたまBさんは数年前にAさんと知己を得、しばらく親しく交際することがあったようです。
しかし、その時はやってきた。

詳細はわかりませんが、Aさんの豪邸も長く無人の様相になり、本人とも連絡も取れず、現在は家は売りに出されている(すでにほかの買い手がいる?)。
そんなAさんと、最近、連絡が取れたと(連絡が取れたのは、昨年ではなく最近)。

やはり、それなりのことがあったようです。

Aさんの会社の業界は、近年、景気は悪くはないと聞きます。
その業界での製造ラッシュがあるからです。
ですから、私はAさんもまだ羽振り良くやってられるのだろうと思い込んでいました。
が、その尾羽打ち枯らしたお話を聞いて、少々、ショックを受けたというのか、「なぜ?」という思いを抱きました。

いや、このままではヤバいよ、という直感を抱いたくらいですから、二つくらい想像できることはあるのです。
そのどちらか、あるいは二つが両方起きたのかもしれない。

しかし、それ以上に疑問だったのは、私がAさんのホロスコープを持っていたからです。
BさんがAさんと接触を持ったのは、2014年くらい?からのことで、そのころはまだAさんは羽振りが良かった。
とすると、おかしなことが始まったのは、2015年あたりからということになるのですが、そこまでのハードアスペクトはなかったように思えたのです。

Aさんの出生時間はわかりません。
ですから、確度は落ちます。
出生時間によっては、生年月日だけではわからない強烈な要因が出てくることはよくあります。
おそらくそのどこかにピンポイントでヒットしていたのではないかと思えます。

そういった現実から逆算するに、推定できるアスペクトはあるのですが、通常、それらはそこまでの重大事はもたらさないことが多い。

複数のその時を運勢を見る手法を駆使してみると、問題の時期にAさんには非常に良いアスペクトもあるのです。


私がAさんとのところで行った選択。
そして当時、Aさんが行っていた選択や生き方。

運命というのは、かなりの部分が意志と選択で左右されます。

もしかすると、私たちはその時々で自分がお付き合いするアスペクトを選択し続けているのかもしれません。

それによって、未来は無限に分岐していく。

Aさんのところへ一度行った私は、結局、配ぜんに所属する形でホテルに復帰できました。スムースに。
そしてホテル業界から身を引く時もスムースに。

あの時の選択は間違っていなかったと思いますが、もしAさんのところに居続けたらどうなっただろう?

私たちが生きているのはパラレル・ワールド。
そのどこかには、Aさんと共倒れになってる私の姿も存在するのかもしれません。

その分岐は、いつでも、毎日、きっとある。

Aさんも今後、再起され、以前のような威勢のいい生き方を取り戻されることを祈ります。


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