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2016年10月5日水曜日

悩ましいアスペクトのオーブ


11月東京鑑定受付中→こちら
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13日の日曜日に枠を増設しました。
すでにご予約いただいている方も、日曜日のほうが都合が良い場合は、アポイントカレンダーからお送りしているメールでキャンセルの操作ができますので、すでにある枠をキャンセルなさって、新しくご予約を入れ直してくださってOKです。

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占星術にはいくつか悩ましい問題があります。
その一つは、オーブの問題です。

オーブというのは「許容角」のことです。
星と星は90度や120度など、いくつかの定められた角度でアスペクトを持ちますが、この時に正確な角度でなくてはいけないわけではない。




これは今日のチャートですが、射手座11度の土星♄と魚座9度の海王星♆。
これはブルーのラインで結ばれていますが、ホロスコープの円の中心点から見たら、この二つの星はスクエア=90度です。

しかし、実際には2度ほどの誤差があります。
太陽☉も天秤座12度、冥王星♇は山羊座14度とスクエア。
のみならず、山羊座5度の火星ともスクエアです(点線になっていますが)。
火星との誤差は7度ほどあります。

正確なアスペクトを形成する度数を中心に、前後にある程度の許容できる幅が設けられています。

これが、研究者によって、いろいろと取っている幅が違っているのです。

このブログに掲載しているのは、たいてい一定のルールで設定されたものに統一はしています。
が、ここで掲載しているものが正しいとは言い切れません。

いや。
じつは正しくない部分もあるのです。

たとえばセクスタイルを除くメジャー・アスペクトは、8度のオーブを設定していますが、太陽や月に関しては8度以上の幅でも効果が確認できます。
わかっていて、あえてこの設定を取っているわけです。

これについてはいろいろなご意見があり、

私が最初に占星術について学んだ書籍では、太陽は17度、月は12度くらいを許容していましたし、さらに接近と分離では違った度数を設定していました。
分離のほうが広い幅でした。

接近というのは、あるアスペクトが正確に形成される状態へ近づいていく状態。
分離は、あるアスペクトが正確に形成されてから離れていく状態。

そこまで分けて考える方もいて、実は私もこの考え方というのは、常に意識しながら解読しています。


当然の話ですが、アスペクトはタイトなものとルーズなものでは、効力が違ってきます。

誤差の少ないタイトなもののほうが、ずっと力が強い。ネイタル(出生図)では、3度以内でやや強く、2度以内で非常に強く働くように感じます(これもまたご意見の分かれるところですが)。

逆に、5度6度と誤差が大きくなるほど、アスペクトの効力も弱まる。
これは当然のことです。

ホロスコープを解読するときには、実際にはこのようなアスペクトの密度も視野に入れて判断する必要があります。

ほかにもアスペクトに関して悩ましい問題はあり。

たとえば射手座1度の太陽と、魚座29度の月。
これはホロスコープを作成すると、かならずトライン=120度というソフトアスペクトを形成します。
誤差は2度しかないし、太陽と月のアスペクトですから、相当強く働きそうです。

しかし、本来トラインというのは、同じエレメントで発生するものです。
射手座の太陽なら、他のトラインの天体も牡羊座か獅子座にあってほしい。

同じ火のエレメントで手をつなぐことこそが、トラインの本分なはずなのです。

しかし、上記のケースでは、射手座=火と魚座=水のエレメント違いでトラインになってしまっている。

「これってどうなんですか?」と、時折問われます。

射手座1度と蠍座29度。これなんかは、コンジャンクションで隣接していますが、星座の境界線が壁のように入り込んでいます。
このようなコンジャンクションは、いかに度数が近くても割り引いて考える必要があります。

私の感じていることは、どちらかというと伝統的な占星術の考え方に近いようです。
(伝統的占星術ではこれをコンジャンクションとして認めない)

よく人に説明するときには、アパートの隣の部屋の住人同士だといいます。
いかに距離が近くても、その壁一枚は簡単に取り外すことができないもの。

こういったコンディションの星が、生涯そのアスペクトを機能させないかというと、それは違っていると思います。
させるときがある。
しかし、星座やエレメントの壁というのは、普通に想像されるよりもかなり分厚いものなのです。

もともと実際の解読と検証によって積み重ねてきた人間なので、その鑑定経験から直感的に受けているものではあります。
でも、そういう印象が、一つ一つ、過去の研究者によって提唱されている。

それを確認する。

こういうことが無限に繰り返されて、今の自分がある。

いや、占星術って楽しいですね。