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2017年3月22日水曜日

KAZEの道 裏話


今回のミュージカルは、私の発案で、二日で結果の変わるミステリー・ミュージカルにするということだったのですが、これはもともと非常にハードルが
激⤴⤴高いものでした。

こんなことをやろうと考える人間はもしかしていても、普通、実行する人間はいない。
違う結末を作り出すということは、実質的に二本のミュージカルをやるようなものです。
こんなことは、当たり前の感覚では実現が難しく、よく演出のM先生がこの案を受け入れたものだと思います。
まあ、M先生は「面白いからやろやろー」という感覚と、二日で結末を変えるというのは集客にも有利(二日連続の観客も獲得しやすい)だという話に同調された部分が大きかったと愚考いたしますが……

これはコロンブスの卵のようなもので、最初にやったもの勝ちです。
たぶんこのようなものは作られたことがないと思います。

ミステリーの手法を使えば、結末を変え犯人を変えることはできます。
ちょっと小手先の技で。

しかし、私はそういう姑息なつくりのミュージカルを作りたくなかった。
結末をただ変えましたよ、というのは、まったく不満でした。

ミステリーでも、すぐれた作品というのは、謎とテーマや人物がうまく結びついているものです。
物語のテーマがあるのに、そこと何の関係のもない謎やトリックでは、やはりインパクトやメッセージ性、感動が落ちます。

結末が変わるのなら、その変わること自体を、今回のミュージカルの大きなテーマにしたかった。
そこを物語の中でうまく結びつけることに成功しました。
これはおそらく、もう二度とできないかもしれないものです。
もしこの後、同様なものが誰かによって作られるとしても、亜流や傍流にしてしまえるほど、芯の太い結末の変わるミステリー・ミュージカルに仕立てることができた。

が。
それもこれも、現実に上演できなければ意味がない。

18日の「風の巻」と19日の「花の巻」の台本は、考えうる限り、場面も人物のセリフも共有させました。
結末を変えると、場の設定シーンも変わってしまう可能性も高いのですが、もし「風」と「花」で場面の設定が変わってしまうと、本番での音響やら照明やら、役者の動きはもちろん、場面転換の設営作業も違ってきて、そんなことをするとミスを誘発する可能性も高いわけで、それは極力避けたかった。

だから、台本上の1場2場3場…という流れはすべて場面それ自体は同じにすることを鉄則にして台本を制作しましたが、それでも細かいところで変わってくる部分が多く、とくに本番での照明や音響関係では「風」「花」で違いが生じてしまいます。

本番を見て、この部分の認識が、私なりに甘かったのを感じましたが。
とはいえ、結末を変えるのなら、もはや致し方ない部分ではあるかもしれません。

現段階では、自分なりにできる限りの努力をした、というほかはありません。

役者もほとんどがダブル・キャスト。
「風」と「花」では演じる役割が異なるため、役者さんも大変。
用意する衣装も多くなり、着替えも多数。しかも早替えもある。

しかし、大半をダブル・キャストにしたからこそ、逆に微妙に異なるストーリーも、破たんすることなく上演できたように思います。

とはいえ。
今回のミュージカルがうまく上演できるのは、ほとんど奇跡のようなものだったようです。
これは舞台監督で演出助手で大きな力を発揮してくださった朝松煌(きら)さんの実感だったようです。
ミュージカルに参加していた私の娘が言うには
「そんなことを普段言う人ではないのだけど、煌さんが
『ミュージカルの神様か何かがうまく運んでくれたとしか思えない』
みたいなことを言っていた」
のだそうです。

本番までぎりぎりの準備。
それでも不足していることが数々あったようですが、本番には奇跡的にうまく目がそろったのです。

私は本番前のゲネプロの直前には、かならず舞台上で祈りをささげていました。
京都の鞍馬寺のご神仏へ捧げる真言を。

今回のミュージカルには、なんと千手観音さまが登場します。
鞍馬寺では、毘沙門天、護法魔王尊、そして千手観音を一体のものとしてお祀りしていて、私は二十数年前、鞍馬寺の秘祭に参加した時に、この数珠をいただいてきていました。


この数珠は、物語の中に登場する和尚様に身に着けてもらいました。

本当に千手観音さまのご加護があったのかもしれません。

おそらくこのような試み(そんな台本を作ること)は、もう二度としないだろうと思います。
今回以上の出来にすることは、たぶん難しい。
今のところはそう思っています。

何よりもうれしかったのは。
今回の「花の巻」の主役をやってくれたK氏。

終わった後の打ち上げの席で、ぽろっと
「いい台本(ほん)でしたよ」
と漏らしてくれたこと。

報われた気がしました。


ぽちっとお願いいたします。(^人^)
      ↓

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