の記事の続編です。
前回、グランド・トラインも必ずしも吉に働かないことをお伝えしました。
そして、ソフトアスペクトよりもハードアスペクトのほうが強いと申し上げました。
なぜ、最高の幸運相と言われるグランド・トラインなのに、迷惑な出方もするのか?
この解答を、私なりに皆さんにお示しします。
「強いから」です。
グランド・トラインはこのように正三角形配置になって、多くの場合、同一のエレメントで結ばれます。
ということは?
当然、そのエレメントの資質が強化されます。
風のエレメントなら理性や知性的な側面が。
これはへたをすると、頭でっかちな理想主義にもなります。
水のエレメントなら、情が豊かになり感受性が増します。
結果、理非よりも人への同情やその時の感情に突き動かされます。
こういったある資質に特化した強化は、武器にもなりますが、
コインの表裏のように欠点にも結びつきます。
これが、結果的にグランド・トライン持ちの人を翻弄することがあります。
グランド・トラインは強い。
結果的にソフトアスペクトよりも強いエネルギーであるハードアスペクトと同じような、コントロールの難しさに繋がるわけです。
これはTスクエアという複合アスペクトですが、これをお持ちのかたはとても多いと思います。
たとえば動きの遅い天体同士がスクエアとかオポジションを成立させている年回りだと、実に簡単にTスクエアが発生します。
現在だと土星と天王星がスクエアなので、これをABだとしたら、Cの位置か、もしくはBとCの中間ポイントに天体が来たら、Tスクエアが成立です。
これは結構しんどい複合アスペクトで、ホロスコープを確認なさっているかたが、「あ~、なんかこいつのせいで、自分の人生邪魔されている気がする」とお思いになることは多いのではないでしょうか?
グランド・トラインは、私の判定の中では、このTスクエアと同じぐらいのエネルギーを持っています。
これは私の判定なので、研究者によっては評価が異なるかも知れません。
これはヨッド(ヨード)。
神の手と呼ばれる宿命的な複合アスペクトですが、これも私の中では、グランド・トラインと同等です。
このヨッドは、特殊な才能を与えることもありますが、やはり人を翻弄します。
成功するときは、時代の寵児みたいに上り詰めますが、転落も激しい。
セミ・ヨッドと呼ばれるものもありますが、これも効果は同じです。
こういう図面を見ていただくと、よくおわかりいただけると思いますが……
そうなんです!
これら複合アスペクトは、ABC、あるいはそれ以上の天体がかならずアスペクトで繋がっています。
究極的には、次のようなものもあります。
これはグランド・セクスタイルと呼ばれるもので、ご覧のようにグランド・トラインが二つ、六芒星型に配置されるもので、相互にはセクスタイルかトライン、もしくはオポジションで構成されます。
この複合アスペクトが成立している人は、確率的にかなり稀で、私も鑑定でそんなにお目にかかっていません。
この六芒星型配置の、一角が欠けている人でさえ、そんなに存在しません。
(Fだけないとか、そんな状態)
そのような人でも、かなり宿命的な人生で、場合によっては波乱万丈です。
このようになると、参加している天体は常に関連し合いますから、人生で何か起きるとき、Aで何か事態が発生すると、他のすべてのポイントに影響が波及しやすいわけです。
単独のトラインとかスクエアであれば、その天体間でしか効果は出ない。
しかし、あれもこれも関連性があるのだから、全体に波及するわけです。
グランド・セクスタイルなど、強さでは頂上にあるとも言えます。
こういったものは、すべて、特殊な才能やマルチな能力、成功や発展に結びつく可能性がありますが、こういったものを持っている人でも、性格的に「平凡な人生がいい」「普通に生きていきたい」と思っていることは多く、そうすると本人の望みや意識の持ち方と、本人の持っている運勢的なポテンシャルが、すごく食い違うことがあります。
たとえて言えば、この世に生まれる段階でその人はF1マシンに乗せられているわけですが、軽四の人生がいいとか思っている可能性もあるわけ。
ところが、実際にはF1ポテンシャルがあるので、ちょっと外に出ただけで、
「何これ、運転しにくい」=世の中が生きにくい
「あちこちぶつかる。クラッシュばかり」=人間関係や出来事に翻弄される
ということが起きえるわけです。
なんとかうまく制御しようとして、平凡に生きようと努力し続けるが、
すごい事故とか
リストラとか
健康上の問題
離婚とか死別とか
そんな強制的な出来事で変わらざるを得ない状況を突きつけられる……
ということも、こういった複合アスペクト持ちの方の場合、あり得るわけです。
これらもすべて、その複合アスペクトが強いからです。
強いアスペクト、強い特徴は、大きなエネルギーを持つので、それなりに向き合わねばならないのですが、
世の中の多数派の人は、この強さから逃げる、見ないふりをする、などをことをしやすいのです。
その典型的な例が、一般にハードアスペクト(ディフィカルトアスペクト)といわれるものです。
スクエアやオポジションなど、単独でも人に迷惑と感じさせる出来事や人間関係を運んでくることがあります。
これから逃げたい、関わりたくない、嫌な思いをしたくない、という意識が、これらを結果的にハードアスペクト=凶という認識に追いやっているわけです。
これは人の感じ方として、当たり前のもので、その感じ方が良くないという話ではありません。
そこは誤解なきよう。
ただ。
これは「結果的に」なのですが。
ハードアスペクトや強い複合アスペクトがもたらしたもののほうが、人生上は確実な実りをもたらしてくれているケースが多いのです。
たとえば、私もそうです。
私は今、占術研究家としては充実した状態に、なんとかたどり着きつつあるのですが。
これは、私のホロスコープの中で評価するならば、
占術研究家としての顔は、ほぼハードな部分なのです。
若い頃に、するするっと思いがけなく成果を出せてしまって潰えた作家としての顔は、これはソフトアスペクトが大半の部分です。
なぜこうなってしまったのか?
私個人の体験ではなく、
多くの人がそうなる、
のは、なぜなのか?
なぜ?
なぜ?
次回に続きます。
次回で終わるかな~???
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