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2021年10月23日土曜日

斎宮塾∞ 第3回 タロット質疑応答その1

 

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今日は、タロットに関して寄せられているご質問に、ちょっとお答えしたいと思います。

 

いつも興味深い記事をありがとうございます。質問ですが、アドバイスの位置に悪魔など、一見するとマイナスなカードが出た場合の読み解き方を知りたいです。 そもそも、カードにマイナスな、とか、悪い、といった見方をするのがダメなのでしょうか? よろしくお願い致します。m(_ _)m

 

これ!

まことに知りたいところですよね。

 

 

代表的なのは、この2枚ですかね?

〈悪魔〉と〈名前のないカード〉(普通のタロットでは死神)。

いつきのみやタロットでは、どのようなカードも正位置がポジティブな意味です。ただ、そうは言っても、〈悪魔〉には正位置でも「執着 依存 本能 欲求」といった、一般的にネガっぽい意味もあります。

〈名前のないカード〉も「死と再生 恐怖 物事の終わり」などの意味があります。見た目にも怖いと感じる人が多いはず。

 

こういったカードが、アドバイスの位置に出たとき、どう読むべきかというお話です。

 

ヤタガラス・スプレッドでは……

 

②③④の位置に出たカードの視線の先にリンクカードを引く、もしくは②③④のカードが逆位置の場合、その下にまたリンクカードを引く、というルールがあります。カード展開について→こちら

 

リンクカードは、すべて正位置で展開します。たとえ引いたとき逆であっても、リンクカードはすべて正位置にして置きます。

 

このリンクカードは、逆位置で出た②③④のカードへのアドバイスにもなり得ます(問題の中身を表現する場合もある)。

でも、〈悪魔〉や〈名前のないカード〉だと、プラスの意味として捉えにくいわけです。その印象から。

 

しかし、逆位置のカードは何らかの問題や課題を抱えているわけですが、その対処というのは、いつも〝心地良いもの〟ばかりでしょうか? 〝楽なやり方〟ばかりでしょうか?

 

たとえば以下のような、カード展開とします。

ある人の健康問題を占ったと仮定しましょうか。

 

健康不調に関するタロットだと、これらの面々のカードはよく出ます。

トップの〈吊された男〉は、今相当にダメージを受けて身動きしかねる状態、場合によっては入院してベッドに横たわっている状態かも知れません。

〈月R〉は症状や治療法がはっきりとしない状態、あるいは月は癌に関わることもあります。

〈節制R〉ですが、そもそも〈節制〉が医療や癒しに関わるカードなのに、これが逆位置で出ている現状は、やはり相当に厳しい。なかなか治らない、あるいは医療の方針とか、治療薬の選定に問題があるのかもしれない。

しかし、未来の位置に〈審判〉が正位置で展開されています。

これは、「治癒 復活 奇跡」などの意味もあるカードで、今は苦しいかもしれないが、回復する可能性が高いと読めます。

 

下段の3枚のカードは、〈審判〉という結末に至るためのアドバイスになります。

そこで〈名前のないカード〉です。

これをどう解釈するか?

 

病気ということを考えたら、どうしてもこの〈名前のないカード〉には、「死」のイメージを持ちやすいわけです。

もしかして死んでしまうのでは? とか。

 

いやいや。

それは未来の位置にある〈審判〉の治癒や復活に反します。

冷静に考えなければなりません。

 

このような事例の時、〈名前のないカード〉以外にも

 

 

〈正義〉も出やすい。というのは、〈名前のないカード〉も〈正義〉も刃物を持っています。

これらは、しばしばこのようなケースでは「手術」ということを表現します。

上にある〈月R〉が癌だったりしたら、よけいにその確率は高まります。

 

つまり、一見怖そうな〈名前のないカード〉も、このカード構造の中では、この案件に関しては手術を勧めているのではないか、と読むことができます。

ただ、リーディングの幅としては、それだけではない。

 

というのは、〈節制R〉は医療の問題を表示している可能性もあり、その下に〈法皇〉が出ています。〈法皇〉は多くの場合、「先生」です。つまり医者、担当医。

リンクカードがアドバイスと同時に、問題の中身を表現することもあります。

だとしたら、悪意などはないとしてもお医者様の診断や判断に、何か問題や不足があるのかもしれません。

 

構造的に〈名前のないカード〉は〈法皇〉を見ており、この2枚は関連性を持っています。

〈名前のないカード〉はカードの性質からして「リセット」「0からやり直す」なども意味合いとしてあります。つまり、医者や病院を変える?

 

〈名前のないカード〉は恐怖なども表現しますが、このようなケースでは、患者本人やその家族に、担当医に不安を持っていることもあります。

 

〈法皇〉の視線の先には、〈恋人〉が展開されています。

これは「選択 コミュニケーション」です。

治療方針について、医師や病院側ととことん話し合ってみて、もし納得いかない場合は、このケースではリセットと選択ということをアドバイスの重要なポイントと考え、セカンド・オピニオンも良いかもしれません。

 

よくよく探せば、もっと有効な治療法を提唱している医師がいるかも知れません。

 

もし、ですが。

このカード展開で、〈恋人〉の位置にあるカードが、〈悪魔〉に置き換わっていたら? どうでしょうか?

 

こうなると、たった1枚のことですが、リーディングの印象が大きく違ってきます。

〈法皇〉の見ているのは〈悪魔〉ですから、この〈法皇〉は富や名声、儲け主義などに傾いている可能性があります。

この場合では、〈悪魔〉は状況を良いほうへ変えるアドバイスというよりは、その医師や病院の中身を示している可能性が大です。

 

このように、1枚のカードも全体構造の中で、どういう役割を持っているか、考える必要があります。

慣れない間は、どうしても1枚1枚のカードの意味にこだわりがちになりますが、全体構造の中で関連付けて考えたときに、そのカードがアドバイスで出ているのか、あるいは問題の中身なのか、ということを判断しやすくなります。

 

もう一つ、たとえ事例で解説しましょうか。

今お付き合いしている男性がいる相談者からの質問として、「この男性との未来」ということを引いたとします。

 

トップの〈月〉は正位置です。

〈月〉は正位置であっても、〈悪魔〉や〈名前のないカード〉と共に、ややネガティブな側面を持っています。

曖昧で先の見えにくい状況ということにも関係しますし、不安とか定まらない状態です。かなり心理的なカードなので、質問者の心を表現している可能性もあります。

つまりお付き合いをしているが、この人で良いのかどうか、決めかねている、どこかに何か不安を感じている、というような状態。

 

〈手品師R〉が②の位置に出ています。カード全体を見渡す必要もありますが、このような問いかけの中で出た男性のカードは、相手の男性を表現することがよくあります(というか、それが普通)。

〈手品師R〉は2枚のカードと強い関連性を持ちます。

〈手品師R〉は〈皇帝〉と互いに向き合っていますし、下に〈悪魔〉が出ています。

この状況から、まずこの〈手品師R〉は、相手の男性が仕事や資産に恵まれた環境とか、かなりお金を持っている人なのではないか、という推論が出てきます。というのは、〈皇帝〉も財に関わるカードで、〈悪魔〉も物質性や富に関わるからです。

 

ただ。

そもそも逆位置です。この〈手品師〉さんは。

〈手品師〉というのは、真の意味での魔術師ではありません。小手先の器用な術で人目をごまかして奇術を成立させるのが、〈手品師〉です。

人を驚かせたり、喜ばせたりできます。また仕事もできるわけです。

ですが、逆位置の場合、この「騙す、欺く」といった「嘘」の部分が強くなります。

 

その下に展開されている〈悪魔〉は、これはもう「騙す 詐欺 傲慢 貪欲」といった部分が、アドバイスではなく、この男性の中身として表現されているとしか考えにくい状況です。

〈悪魔〉は欲望のカードで、もちろん性的なものも含まれます。

あらゆるカードの中で女性部位、男性部位が露骨に表現されたカードです。

つまり、性的な欲求だけ、身体だけ、その場しのぎの欲望だけで動いている可能性もある。

〈悪魔〉が彼の属性の一つだとしたら、性的な魅力とか、見た目がイケメンとか、金を持っているとか、そういうのはあるのかもしれません。が、すごく尊大で「オレ様」的かも知れない。

逆位置の下に出て、その中身を表現する場合、リンクカードもマイナス面が出やすい。この場合は、〈悪魔〉のマイナス面が出ているとも考えられます。

 

このように、やはりカードの全体構造の中で、アドバイスとして使えるのか、それとも逆位置カードの問題の中身なのか、考えるわけです。

 

未来の位置に〈神の家R〉があり、下に〈愚者〉と〈恋人〉があります。

未来は「破局」「別れ」ではないか? 少なくともそうなる可能性が高く、その後、この女性はきっと新しい関係性を求める旅に出(愚者)、新たな出会いがある(恋人)というのが、おそらく破局語の展開で、これもまた、破局をなんとかするためのアドバイスのカードではないだろう、と推定できます。

 

ただ、質問内容によって、カード展開によっては〈悪魔〉もアドバイスと判断できるような場合も多々あります。

 

たとえば、ちょっと似た展開にあえてしますが。

「なかなか良いご縁に恵まれないが、どうしたらよいか」という問いかけをしたとします。質問者が女性として。

 

こうなったとします。

〈月〉はいろいろ目移りしたり、心が定まらない状態です。正位置ですが、〈月〉の中には二つの建物(家)、犬と狼、動物性と霊性のような対になった構造があります。

つまり、目移りと言っても、極端に悪い状態ではなく、たとえば婚姻となったら双方の家のこととかありますし、またやはりご本人の理想がありますから(高い理想でなくても)、精神的にはとても良い人だけれど、どうしても経済力とか環境に難があるとか、いろいろと「決め手」に欠ける状態かもしれません。

 

〈恋人R〉は、恋愛関係の問題・障害で、そもそも出会いに恵まれないとか、カードには三人の男女が描かれていますが、その観点から言うと、三角関係とか二股とかいうことも過去ではあったかも知れません。

本人か、交際相手にそういうことがあったかも。

 

しかし、もし相談者の女性が、「交際そのものが、ここのところないんです」と言ったとしたら?

この場合は、もう「出会いがない」ということになります。

 

他のカードを見てみると、中央に〈斎宮(いつきのみや)R〉があります。

〈斎宮〉は基本的に〝独り身の女性〟です。なにせ、宗教的な指導者、巫女のカードですから(一般的なタロットでは女教皇)。

しかも、とても精神性が高く、高潔です。

逆位置の場合、こういったものが問いかけに対してはマイナスに働いている可能性もある。おまけに、このカードは現在の位置にある。

 

つまり、すごく精神的なものを求め、相手にもそういった面を求めすぎて、一般的な男子の反応に対して、すごく〝冷めて〟いないか? ということも疑えます。〈斎宮〉は逆位置で、メッチャ冷めることがあります。

 

未来の位置には、〈太陽〉が正位置であり、これは「統合 和合 歓喜」のカードなので、おそらくパートナーは存在する。〈太陽〉の意味からすると、友人や兄弟みたいな、すごくフランクな関係性。

男と女、みたいな関係性ではなく、そういう風通しの良い、しかし、助け合える関係。

 

では、それを成就させるためには?

〈斎宮R〉の下には、〈女帝〉が出ています。

〈女帝〉→〈愚者〉→〈正義〉と連鎖しています。

 

〈斎宮〉はもともと俗世を捨てたようなカードです。精神性、神との交流に生きる女性ですから。

それは物質性の否定につながりかねません。

肉体性とも言えます。

 

対して〈女帝〉は、現世を物質的に支配する女帝のカードで、このカードはそもそもきらびやかで、豊かです。おしゃれ、ファッション、美などの意味もあります。

これが、どうもアドバイスとして出ているとしか思えない、ではないですか?

 

〈斎宮R〉はあまりにも潔癖になりすぎ、肉体性や物質性を拒絶していないか?

その場合、「出会い」を阻害していた〈恋人R〉も、もしかすると「コミュニケーションそのものを遠ざけていた」のかも知れない。

そして、〈悪魔〉はこの場合、アドバイスとして機能する可能性が極めて高い。

 

〈悪魔〉は、男女を問わず、セックスアピールのカードであり、物質的肉体的な魅力のカードです。

その上で、〈斎宮R〉の下におしゃれな〈女帝〉も出ていれば?

 

つまりは、女子力を上げなさい、ということでは? と思えます。

もっと現実面にも目を向けて、お化粧やファッションや、自分を美しく魅力的に見せる努力もしなさい、ということでは?

という解釈が可能なのです。

 

そうして、〈愚者〉という成長・変化のカードプロセスの先に〈正義〉があるわけで、つまりバランスです。

この女性は、良き縁を求めるために、何か精神的な方向にばかり偏りすぎていたのではないか。

もっと女性らしく、美しくなればいい。

 

というのが、この展開サンプルからは言えます。

どうでしょうか?

 

この場合、〈悪魔〉はあきらかにアドバイスとして機能していますよね?

こういったこと以外にも、〈悪魔〉が「物質的な、金銭的な問題を解決すべき」という提言をすることもありますし、「金で解決」というリアルな方策を示す場合もあります。

 

人の欲望というのは、わりとネガティブなものとして認識されやすいのですが、「求めるものに素直になれ」というような場合もあります。

性欲は不健全でしょうか? 

その欲そのものは、人類の子孫を残すためにはなくては生らないものです。つまり〈悪魔〉を否定すると、人類は絶えます。

 

それぞれに成長段階にもよりますが、「こうなりたい」という欲求が人を突き動かすこともあります。

その衝動・欲求が、なにがしかの道へ導くこともあります。

 

こういったことも視野に入れたら、〈悪魔〉のカードもアドバイスもしやすくなります。

 

蛇足になりますが、今のいつきのみやタロットではないですが、以前のマルセイユ・タロットを使っていたとき、ある女性が交際→結婚に関するお悩みを受けていたケースで、ある男性との結婚に関してタロットで占っていたときに、〈悪魔〉のカードが頻出したことがあります。

 

本来、カードの意味としてはあまり好ましくない傾向はあるのですが、あまりにも頻出する上、ホロスコープ上はまったく問題ないので、

「これは、もしかすると〝子ども〟のことかもしれない」

と指摘したことがあります。

〈悪魔〉のカードには従えている従者的存在がいるのですが、これが子どものことを示す場合があります。

 

「できちゃった結婚になるのでは?」と申し上げたのですが、まさに現実になりました。

その後の結婚生活も、今のところ大きな問題もないようなので、〈悪魔〉はそういった出方をしたとしか思えません。

 

たとえば離婚危機の夫婦のことを占ったときに、リンクカードに〈悪魔〉が出た場合、お金のこと以外にも子どものことがネックになりやすいのです。

「子はかすがい」とは、よく言いますが、リンクカードの〈悪魔〉が、つなぎ止める可能性もあるわけです。

 

 

どうでしょうか?

いや、ホロスコープにも劣らず。

 

タロットも奥深いですよね?

そんなわけで、タロット対面講座、迫ってます。(笑)

結局、宣伝かよ! と突っ込まれそう……💦

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