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今日は七夕。
先日、ホームセンターに買い物に行ったとき、その入り口付近に飾られていた笹に結ばれた短冊の一つに
入院しているお母さんが早く良くなりますように
というのがありました。明らかに幼い子供っぽい字で。
思わず祈りました。
織り姫と彦星(牽牛)の物語は非常に有名で、元々は中国の寓話だということですが。
天の川を挟んで輝く二つの星。
こと座のベガが織姫星、わし座のアルタイルが彦星です。
この天空の川を挟んでひときわ輝く二つの星は、古代から人々の想像をかき立ててきたようです。
日本にも各地にこれにまつわる物語が伝播しています。
そして日本では、羽衣伝説と混交されているものもあります。
昨年11月、私は奥さんと丹後・丹波・但馬のあたりを取材したのですが、そのときに「乙女神社」を訪ねました。
この乙女神社、日本の子午線ちょうど付近にある神社ですが、京都といっても日本海に近い方の山深い場所にあるので、ほいほいお気軽には訪ねていけません。
でも、私は以前に京都のミステリー・イベント原作小説を書き下ろすための取材で、ここを訪れたことがありました。→こちら参照ください。2000年の「そして天女は舞い降りた」です。
昨年、訪ねたのは二度目。
すばらしい紅葉が、ひっそりとした気持ちのいい神社を取り巻いていました。
ここに伝わる天女伝説は、狩人のさんねもという男が、天女の羽衣を隠してしまい、一人天に帰れなくなった天女と夫婦となる物語です。
なんと三人も娘をもうけるのです。
しかし、やがて羽衣を見つけた天女は天へ戻り、彼女に会いたいさんねもは、そのために努力をするのですが、うまく果たせず。
結局、この七夕の夜にしか会えないという決着になってしまう悲しい物語です。
この七夕と天の二つの星の着想は、5月に脱稿した「ヤオヨロズ」にも取り込まれていきました。
ヤオヨロズのノベライズはこちらです。よろしかったら読んでやってください。
あいにく今日はずっと雨っぽい。
天の川は拝めないかもしれませんが、きっと天空では織姫と彦星が睦み合っていることでしょう。
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