現代に生きる私たちは、根本的なことを失っていることが多いようです。
それは男女の本質的な性愛、そこから生じる〝自分の軸〟です。
占星術的にも、星座は男女の類別があります。
男性星座=牡羊座 双子座 獅子座 天秤座 射手座 水瓶座
女性星座=牡牛座 蟹座 乙女座 蠍座 山羊座 魚座
となっているのは、よく知られています。
また天体にも、男性型のものと女性型のものがあります。
太陽 火星
これらは、男性的な天体と断定できます。
月 金星
これらは、女性的な天体と断定できます。
では、他の星は?
というと、実は単純な分類を許さない側面もあるのです。
水星はもともと「中性的」とされます。
そうすると、残りは
木星(射手座と魚座の支配星)
土星(山羊座と水瓶座の支配星)
天王星(水瓶座の支配星)
海王星(魚座の支配星)
冥王星(蠍座の支配星)
となるのですが。
木星と土星は男性星座と女性星座の両方に関与しています。
海王星は、神話上、ポセイドン(ネプチューン)で、これは男神。しかし、女性星座の支配星となっている。
冥王星は、神話上、ハデス(プルートー)で、これは男神。しかし、女性星座の支配星。
こうやって整理すると、天王星は男性性と言えそうです。
しかし、天王星をかなり中性的な星とみる研究者もいます。
そもそも天王星や水瓶座は、性的にジェンダーレスというか、「新しい形の性」に関連しています。
こうしてみると、天秤座~魚座までの星座のすべての支配星は、男性性と女性性の両方を内包しているように思えます。
一番複雑なのは、山羊座と土星で、山羊座は女性性なのに、土星は父性にも関係します。
この一連の整合性を一見欠いたように見える成り立ちは、つまりは天秤座以降の流れです。
なぜ、こうなっているのか?
天秤座は、結婚や愛にも深く関係した星座で、通常、7ハウスの定位置にも設定されます。
つまり男女や陰陽、その結合が天秤座であり、それ以降の星座は、それ以前の星座ほど単純ではなく、常に男女や陰陽の関係性の中で、紡がれていく世界なのです。
そのため、支配星もかならず、陰陽(女性性・男性性)の両方を兼ね備えています。
それ以前の水星が中性なのは、また性を意識しない時代の年齢域の天体だから、とも言えます(水星の年齢域は、中学生くらいまで)。
何が言いたいかというと。
私たちのこの現世。
このリアルな世界で、何が重要なのかというと、やはり
男女の交わり
陰陽の結合
なのです。
私の考えですが。
蠍座以降のプロセスは、陰陽結合が行われた後の〝有り様〟に関わっています(12星座のプロセスは、魂のプロセスに関わるため)。
これは別に双子座と蟹座とか、若い段階の星座には関係ない、という話ではありません。牡羊座や牡牛座が未熟だという偏見でもありません。
太陽星座は、情報のしょせん一部でしかありませんし、今生での役割のために選択していることも多い。
今は全体的な話であり、星座と天体のルーラーシップ(支配星)から推定できること申し上げています。
こういう全体構造から考えると。
陰陽結合
男女の結びつき
の後に生じるプロセスは、人にとってきわめて重要です。
魂にも、
肉体的な存在にも、
です。
この陰陽結合、統合というのが、現代のこの現世では、
ただの性的な交わりとか
ただの生活を成り立たせる契約とか
きわめて、喜びの薄いものとしか〝設定〟されていない。
設定というのは、私たちの意識の仕方とか概念とか、世間の常識とか、そういうものです。
他にもいろいろあります……
旧態依然とした概念にとらわれない新しい男女関係とか
今時はこうよ!とか
女性も自立とか自覚だとか
新時代の男性の在り方とか
いやー、もう情報氾濫。
こういうものに翻弄されて、逆に自分を見失ってしまうことも多いのでは?
私はどのトレンドに行けば? みたいな。
ホロスコープには、それぞれの個性や運勢的なエネルギーがあります。
だから、こうするのが正しい、という絶対的な押しつけの法則はありません。
過去、女性を抑圧してきた男性と同様に、いや! それ以上に女性が社会的にアピールする人生もあっていい。
男性に打ち勝つことを示すチャートもあっていい。
が、勝つとか負けるとかいう観点だと、そもそも結合とか統合にはなっていません。
これは、男女が逆でも言えますし、そもそも!
勝ち負けは、統合ではありません。
これまで女性性を強めようという社会的な動きは継続してきていて、それはいいのです。
中央集権国家ができる頃(古代)から、とくに男性性が女性性を抑圧してきた。
これは歪んでいます。
それを是正しようという動きはあって当然。
「女権」というのは、占星術ではとくに小惑星ジュノーが表現しやすい。
女権だけではなく、いろいろな権利の主張に関係します。
またジュノーは、契約ということにも関係し、これは今に至る婚姻関係の基礎となっています。
こういった権利の主張では、なかなか〝仕合せ〟には近づけないという現実があります。
それが成立する関係もないわけではないのですが。
女性性は陰であり受容。
ホロスコープ上も、それは決まっている。
次回。
いろいろ、内幕的なものもお伝えできたらと思います。
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