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家族を持つ一人の男として

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2020年3月16日月曜日

産み育ててくれた地

私はこれまでの人生の大半を、倉敷市児島の由加山というところで過ごしてきました。
由加地区の中でも、もっとも辺境といっていいでしょう。
(由加も大権現のある中心地は、そこそこ人口がある……といっても、お年寄りが多いですが)

この土地以外で過ごしたのは、幼稚園以下の時、父の仕事の関係で神奈川、京都などに一時住んだときと、小説家になってからの4年程度、岡山市に住んでいた時期があったくらいです。

父が肺梗塞になり、一時危うかったのをきっかけに由加に戻り、それ以来、本日までこの地で。

今日は、この地で私が寝食を行う最後の日です。
明日には、新しい土地での生活へ移行します。

今朝はおかしな天気で、晴れているのに小さな雪が降っていました。
(平野部では雨だと思います)

そのため、ちょっと待っていたのですが、ほとんど止みかけたところで、いつもの早朝ジョギングに出ました。
この地での最後のジョギングになろうかと思いながら。


いつものように氏神様のところへ。

先日、13日に村の人たちと清掃を行いました。
そのときに私が村を離れた後のことを話し合いました。

気にかけていただいている読者の方もいらっしゃるかと思いますので、ご報告させていただきますね。
一応、今後の10年、2030年まで私が氏子総代を継続することになりました。

他の氏子の皆さんの強い要望で。

神社庁に確認していたのですが、別にその地に住んでいなくても氏子も総代でもできるのです。

2030年を終えたら、私もお役御免というお話にさせていただきました。





氏神様(大山祇神)にご報告し、これまでの感謝をお伝えしてきました。



今までのように日参することはできなくなりますが、後10年、この神社の存続のためにお務めをしようと思います。



子供の頃から、私を見守ってくれていた山野です。

曾祖父母。
祖父母。
そして両親と兄。

家族でやった田植え。
田んぼの中を泳ぐ鮒や蛇。
稲刈り。脱穀。
藁の山で兄と遊びました。

小学校でいじめられて、悔し涙で帰った道。
バイクで走った道。
車で子供たちの送り迎えをした道。

思い出はたくさんあります。

この地で生きることは、私にとって一番の「現世の呪縛」でした。

しかし、貴い。
ありがたい。

いずれも感謝しかありません。

ありがとう、私を産み育てた地。


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